沢庵凜のバッテリー残35%な人生

こんにちは、沢庵凜と申します。

会社は誰のためにある? ~株主?社員?お客様?~

私は小さな小さな会社の経営を担っているのですが、

ある日、社員の一人にこんな質問をされました。

 

「会社はいったい誰のためのものなのでしょうか?」

 

みなさんならどう答えますか?

会社は株主のものでしょうか、

或いはそこで働く人のものでしょうか、

いやいや利用しているお客さんのものでしょうか。。。

 

いろんな議論があると思いますが、

私は会社は3者それぞれのためにあるものだと思います。

そしてこれら3者のバランスが保たれている会社こそが、

「優良企業」という事になるのだと思っています。

 

株主が出資しなければそもそも会社自体が存在し得ません。

ですが社員が実務を担わなければ事業自体出来ない。

そして株主がいてお金があり、

社員がいて労働力があれば商品やサービスを生み出せますが、

それを買ってくれるお客様がいなければやはり事業になりません。

 

株主・社員・お客様という3者は、

3者のうちのどれかを想うとき、

他の2者を無視出来ない関係と言えます。

 

だた考える順番はあると思います。

これは優先順位という事ではありません。

どこから考えていくかという事です。

 

養老孟子先生の著書「超バカの壁」の中で、

仕事についてのこんな記述があります。

 

「仕事とは社会に空いた穴である」

 

これは若者が自分に合う仕事が無いと嘆いている様子から、

そんな都合の良い仕事なんてあるわけない。

だから目の前にある穴を取りあえず一生懸命埋めてみろ。

と激を飛ばしておられるのですが、

私はこの一文を読んで仕事とは何かを理解出来ましたし、

同時に会社のあるべき姿についても自分なりの解釈が生まれました。

 

会社も同じではないでしょうか?

売りたいモノを売るのではなく、

世の中で無くて困っているものを作って売るのが

会社の役目ではないかと思います。

だとすれば一番最初に考えなければいけないのは顧客ニーズです。

 

顧客ニーズに応えるためには、

良いものをより安く提供出来なければいけません。

そのためには実務を担う社員の努力が欠かせないわけですが、

社員を酷使してもモチベーションは下がり結果的に生産性は下がります。

ですから次は社員が高いモチベーションを維持して働けることを

考えなければいけません。

 

社員のモチベーションには給与や労働時間は重要ですが、

ただ給与を増やして労働時間を減らすだけでは利益は減り、

株主への還元が低くなってしまいます。

それに給与や労働時間だけでモチベーションを維持出来るほど

人は単純ではありません。

売っている商品やサービスがどれだけ社会に貢献しているか、

そんな公益性も大きな要素となりますし、

社会人としての社員個人の成長を促す仕組みがあることも

社員が働くモチベーションとなります。

 

商品も安いだけが良い商品の条件ではありませんから、

こうしたところに株主への高い還元を実現する秘訣が

隠されていると思います。

 

ですから株主・社員・お客様は、

どれ一つとして無視出来るものはありませんし、

どれかのためを想うとき、

自ずとそれ以外の2者のためも考えざるを得ない。

 

全部いっぺんに考えることは出来ないから、

まずはお客様のことから考え始める。

次が社員の事です。

 

株主のことが一番最後に来るのは、

企業の株式を保有するという事の本来の意義が

単なるマネーゲームではなく、

会社の資本を支える事で社会の役に立とうという事にあって、

それは株主の「自己実現」であると考えているからです。

 

会社が繁栄するのは、

事業が社会に受け入れられ必要とされているという事に他ならず、

それは株主にとって自らの投資が公益に繋がっている

という自己実現となります。

また会社の繁栄は既存の雇用を維持し、

或いは新たな雇用を創出する事にも繋がり、

これもまた公益となります。

 

これらの公益は株主に自己実現や名声などを与え、

また結果として経済的な利益を与える事になります。

ですから株主の利益を後回しにしているというよりは、

株主以外の2者の利益を考えていれば、

結果的に株主の利益に繋がるということ言えましょう。

 

 私は経営者として、

そんな会社を作りたいと思っています。

 

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