大好きな健さん映画をご紹介します ~ 居酒屋兆治 ~
こんにちは
元々このブログは、大好きな健さんについて語りたい!
健さん映画を紹介したい!というような事で始めているのですが、
実は意外にまだ紹介しておりません・・・
そこで
先日の「駅-STATION-」に続きまして、
今回は「居酒屋兆治」をご紹介したいと思います。
1983年公開の映画です。
監督は降旗康男監督。
健さんが東映を退社しフリーになってから出演した映画の多くを監督し、
「晩年の健さん映画と言えば降旗監督」と言っても過言ではない、
健さんも全幅の信頼を寄せた監督さんです。
この映画で特に私がお勧めしたいところは、
主要キャストが役柄とご本人の実情とオーバーラップするところです。
すみません・・・、私の勝手な印象ですが・・・
まず主人公が、世間の人が想う健さんのイメージそのままです。
映画の中で、
居酒屋を営むことになった経緯、
居酒屋の常連客との諍い、
そして昔の恋人との関係、
その全てが不器用で、でもまっすぐで、健さんのイメージそのままだと感じます。
奥さん役で出演しているのは、歌手の加藤登紀子さん。
演技などしたことがないという加藤さんは一旦はオファーを断ったそうですが、
健さんご本人にも促され、一大決心で出演したと言います。
「人が人を想うことは、誰にも止められない」というセリフは、
語り継がれる名言になりました。
加藤さんは、プライベートで学生運動の指導者だった男性と、
彼が服役中に結婚されています。
所謂「獄中結婚」です。
そんなご本人の経験が活かされたのかどうかはわかりませんが、
映画の中で警察署に拘留されていた健さんを迎えに行くシーンでは、
健さんも思わず納得の演技をされています。
また、昔愛した女性役で大原麗子さん出演されています。
この大原さんがとても可愛くて、
某ウイスキーの宣伝同様に、男心を擽ります。
ファンというより、男性として恋していたのではないかとも言われています。
映画の中では健さん演じる主人公への想いを断ち切れず、
酒に溺れて身体を壊し、ボロボロになって最後は亡くなってしまいます。
現実世界でも誰にも看取られずに亡くなってしまった大原さん。
今となってはそんな実像もオーバーラップして、
より一層の物悲しさを醸し出しています。
何となく、ご本人さん達の現実世界でのキャラクターを投影しているような、
そんな印象を受ける作品です。
またそれ故に、個々のキャラクターが一片の違和感も無く、
しみ込んできます。
健さんの映画の中でも特に好きな映画の一つです。
是非ご覧になってみてください。